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どんどん身近になる台湾人と出会う日本人も増えていることでしょう。今日は日本と台湾の国際結婚・そして国籍に絡むあれこれを解説していきます。
日台国際結婚、出生時の国籍の取り扱いは?
▶日台夫婦の間に生まれた子供
日本籍と台湾籍の間に生まれた子供は合法的に両方の国籍及びパスポートが取得できます。子供の場合は台湾・日本両方のパスポートを所有してないと日台間の往来ができないようです。
ただし、日本は「満22歳までに日本国籍か外国籍を選ぶ必要」があると規定している。ですので、22歳になるまでに、本人の意志で、どちらかの国籍を選び必要な手続きを行う必要※があります。(※日本側の国籍に関する手続きは、各市区町村の戸籍課に相談しましょう。)
一方で、台湾には「何歳までにどちらの国籍を選ばないと台湾国籍を剥奪する」といった規定がありません。とりあえず日本側で日本国籍を選んでおいて、そのまま日台二重国籍を維持することが制度上は可能。実際そうしている人が多いと思われます。それが違法なのかどうかは非常にグレーで、次の段落でその背景を説明します!
▶日台国際結婚した人
結婚の手続きのみをした場合、日本人は日本籍のまま、台湾人は台湾籍のままです。どちらかが、もう一方の国籍に帰化したい場合は、日本も台湾も配偶者の帰化条件は、継続して3年間以上の在留(毎年186日以上)していることです。
又、日本の戸籍制度では、外国人は戸籍が持てず、日本人側の戸籍に入ったり、同じ姓を名乗ったりすることができません。従って、台湾人配偶者が日本で日本側の戸籍に入り、同じ姓を名乗る為には、日本籍に帰化をする必要があります。国籍のままの場合は、日本人側の戸籍上には、婚姻情報として配偶者名が外国名のまま追記されるだけで、実質的に夫婦別姓のような状態です。
二重国籍って違法?
一般論として、純粋な日本人・台湾人に関して言うと、日本も台湾も、原則的に二重国籍を認めていません。ただ、日本の「国籍法」では、外国籍の離脱・喪失を強制せず努力義務にとどまっている。これは、日本側での国籍喪失手続きを行わずに国籍が取得できる場合、必ずしもそれを理由に日本国籍を剥奪されないということを意味します。
例えばイランでは、イラン人男性と結婚すれば妻には自動的にイラン国籍が与えられます。しかし、イラン国籍を取得したからといって、それを理由に日本がその女性の日本国籍を剥奪する可能性はゼロではないが、極めて低いということです。
重ねて、日台間の二重国籍については政治的な背景も相まって、更に複雑かつグレーな制度設計になっています。
グレーな日台二重国籍
どのようにグレーな制度設計になっているのかを理解するために、日本人が台湾国籍を取得する場合、台湾人が日本国籍を取得する場合のプロセスについて見て行きます。
①日本で日本籍の「国籍喪失届」を提出
②しかし、日本は台湾を国として認めていない為、日本人が無国籍者になるのを避けるために、台湾籍を取得するための国籍喪失届を受理できません
③代わりに「国籍喪失届不受理証明書」を発行してもらい、それを台湾側に提出して台湾国籍取得手続きを完了させることができます
⇒日本国籍を持っている人が台湾国籍を取得すると、必ず二重国籍になります。台湾国籍取得後に、日本国籍喪失届をもう一度提出しても、同じ理由(無国籍者にさせたい為に)受理されません。
①台湾で台湾籍の「国籍喪失届」を提出、「国籍喪失証明書」が発行される
②国籍喪失証明書を日本側での帰化手続きの必要書類として提出
③台湾国籍を復活させたい場合は、日本側での日本籍取得手続きが全て完了後、台湾で台湾国籍復活手続きをする
⇒こちらは、台湾で国籍復活手続きをしなければ日本国籍のみになります。
このプロセスから分かるのは、日本がそもそも台湾を国と認めていないため、日台の二重国籍が、国籍法の二重国籍を認めないという原則に抵触するかがグレーであること。そしてこのグレーな政治課題に対応するため、台湾側も日本で発行される「日本国籍喪失不受理証明書」に基づき、台湾側での国籍取得手続きを完了させられる制度となっています。本当に禁止したいのであれば、それができないような制度設計であるべきですね。でも、これは国家を跨ぐ問題で、どちらか一方の判断で制度を変更すると外交問題になりますから、簡単には変更できないでしょう。
もちろん公務員や議員などの国のために働く公職についている方は、このようなグレーな制度設計を利用して、“実質的な二重国籍”を持つことは有権者から理解を得にくいでしょう。
又、今後台中関係の変化、もしくは日本の台湾に対する解釈の変化(例えば、台湾は中国の一部とみなし中国の制度を台湾に適応させる等)が発生した場合には、現在可能な上記のような手続きができなくなる可能性がありえます。
番外編:台湾の兵役
国籍に関係する話題としてよく当事者の間で話題になる台湾の兵役について豆知識として共有します。
台湾では満36歳までの男性は兵役に行かなければいけません。複数国籍を持っている場合も例外ではなく、台湾籍を持っている限りこの制度が適応されます。ですので、海外在住が長い台湾系移民の人達は、36歳になるまで、台湾パスポートでは台湾に帰国しない!という方が結構います。うっかり台湾パスポートで入国してしまうと、兵役を完了しないと出国できないといった自体に陥る可能性があります。
近年では、兵役期間が短くなっており、最短4ヶ月です。様々な条件で免除や、替代役という公的機関での勤務に回されることもあります。従来2年間の兵役が義務付けられていましたのでずいぶん短くなってますね。これは志願兵で人数が一定数確保できていることと、選挙対策(兵役に子供を行かせたくない・行きたくない人が多い)ということがあるでしょう。
日台ハーフの有名人
国籍事情は知りませんが、日台ハーフを公表している有名人には下記のような人たちがいます。ご参考までに♫
- 金城武
- 一青窈・一青妙
- 渡辺直美
- 蓮舫
- ケインコスギ
- 川島茉樹代(Makiyo)
- 舞川あいく
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