【統計】台湾に住む外国人、台湾人と結婚する外国人【まとめ】

台湾で暮らす・学ぶ

台湾に住む外国人について統計データを紹介します。

台湾に住む外国人、居留証発行数ランキング

2021年4月時点、移民局の統計から有効居留証発行数に基づきランキング作成しました。2000人以上の国籍が13カ国あり、合計で88.7万人に居留証が発行されています。そのうち台湾に滞在している外国人は81.5万人です。(中国・香港・マカオ地域を除く)

居留証は180日以上滞在する場合に発行される在留許可です。ワーキングホリデーやビザ免除で在胎する場合は、居留証がありません。実際に台湾で暮らしている人数は、この81.5万人よりは多いでしょう。

しんロウ
ではさっそく上位13カ国を見ていくよ。
順位 国籍 人数 構成比
1 インドネシア 272,371 30.7%
2 ベトナム 265,637 29.9%
3 フィリピン 167,497 18.9%
4 タイ 79,138 8.9%
5 マレーシア 23,218 2.6%
6 日本 19,377 2.2%
7 アメリカ 15,461 1.7%
8 韓国 6,111 0.7%
9 インド 5,319 0.6%
10 イギリス 3,591 0.4%
11 カナダ 3,478 0.4%
12 シンガポール 2,463 0.3%
13 フランス 2,113 0.2%
その他 21,888 2.5%
合計 887,662

(出典:中華民国内政部移民署

上位4カ国で約9割

上位は順にインドネシア、ベトナム、フィリピン、タイで、この4カ国で約88%の構成比です。その大部分が“外籍勞工”と呼ばれる外国人労働者で、製造業や介護などの仕事に従事しています。出生率世界ワースト1位で日本を上回るスピードで超少子高齢化が進む台湾にとっては非常に重要な役目を担っています。

この外国人労働者を略して”外労”家事介護補助をする外国籍の女性のことを“マリア”(当初フィリピン人お手伝いさんに多い名前だったことから)と呼んだりすることがありますが、侮蔑的な意味合いを含むため、不用意に使わないようにしましょう。不当な差別や偏見の撲滅のために政府も力を入れています。

台湾に住む日本人

日本人は約2万人で第6位。これは180日以上の在留許可を持っている日本人の人数です。コロナによる渡航制限がなければ、ビザなしで気軽に90日間滞在できることもあり、2019年に台湾を訪れた日本人観光客は200万人を超えました。実際に体感する台湾にいる日本人の多さはこれよりずっと多いでしょう。

ちなみに日本人が多い国ランキングとしては、アメリカが断トツで約44万人、つづいて中国オーストラリアが約10万人、タイ・カナダがそれぞれ約8万人弱で続く形となっています。台湾は12-13位あたりでマレーシアと同程度です。やはり国土も人口も小さい国ですので、密度は高くても総数としては大きくないですね。

 

▶合わせてよみたい『台湾滞在に必要なビザ一覧』

 

 

台湾人と結婚する外国人、外国籍配偶者ランキング

つづいて台湾の国際結婚をみていきます。2018年4月時点、台湾人と結婚している外国籍の配偶者(男女合計、中国・香港・マカオ除く)のランキングです。

トップはベトナム人で57%、続いてインドネシア人16%、実にこの2カ国で台湾の国際結婚の7割強を占めます。上位4カ国は、台湾で居留証をもつ外国人の上位4カ国と同じ国々になっています。

順位 国籍 人数 構成比
1 ベトナム 102,375 57%
2 インドネシア 29,671 16%
3 フィリピン 9,309 5%
4 タイ 8,781 5%
5 日本 4,849 3%
6 カンボジア 4,312 2%
7 韓国 1,647 1%
8 その他 18,936 11%
合計 179,880

(出典:中華民国内政部移民署

新規結婚に占める国際結婚の割合

台湾では2020年に12.2万組が新しく結婚しました。そのうち1.1万組が国際結婚で比率は8.9%。結構高いように感じますが、この比率は2019年の2.1万組から半減しており、単年でみると極端に低い数字だったことが分かります。これはコロナによる入国制限により、結婚の手続きができなかったカップルが多かったと推測できます。渡航制限が緩和されればある程度は戻るでしょう。

“外籍新娘”と呼ばないで

コロナ影響で2019年から半減したとは言え、2020年の新規結婚にしめる国際結婚は8.9%にのぼります。行政地区ごとに見ると、最も多い新北市で国際結婚比率は19.7%とごく一般的な婚姻のあり方となっています。

台湾が外国人労働者を受け始めたのと同時期に、東南アジア女性と台湾人男性の結婚を斡旋する業者が増え、国際結婚数が急に増えました。当初は、台湾人女性と結婚できない台湾人男性が子孫繁栄のために東南アジア女性と結婚し、子供を産ませるという意味合いががメディアなどで大きく取り上げられ、大きな社会的議論となりました。近年では、“外籍新娘(外国からきたお嫁さん)”という呼び方をやめて、同じ台湾で暮らす人として、手を取り合って暮らしていこうとする活動が盛んになっています。

国際結婚増加に伴い、外国籍配偶者との子供”新二代(新住民の第二世代という意味)”も増えていて、台湾で暮らす場合、多くは“台湾人”として生きていくことになり、偏見や差別の撲滅は急務の社会課題となっています。

台湾人と結婚する日本人

東南アジア各国(ベトナム・インドネシア・フィリピン・タイ・カンボジア)に次いで多いのが日本と韓国です。有名人の日台夫婦が増えたこともあり、もっと多い印象がありますが、人数的には少数派です。

アメリカ・カナダ籍の人(その多くは台湾系)との国際結婚はこの統計ではランク外ですが、これは台湾側の配偶者に対する居留証の発行数ベースで、アメリカ・カナダに住み台湾の居留証を取得しない人がカウントされていません。そのためアメリカ・カナダ籍の人と結婚する場合は、台湾に暮らさない場合が多いと考えられます。台湾に住む外国人配偶者として日本人は、東南アジア諸国についで多いとは言えそうです。

 

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