【現役閣僚】小泉環境相「同性婚には賛成だ」【異例の発言】

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大家好!一條心です。ゲイをカミングアウトしていて、今はシンガポールで暮らしています。突然ですが、みなさん小泉進次郎氏、お好きですか?ふわっとしたポエム調の答弁をネット上で定期的にイジらている小泉環境相ですが、高齢化著しい政界において、若手代表として相変わらず人気は高いようです。そんな小泉環境相が、同性愛者であることを公表している立憲民主党の石川大我氏の質問に答える形で、同性婚について言及しました。

「打ち明けやすい親でありたい」はいつものポエムか?

LGBT「打ち明けやすい親でありたい」 小泉環境相:朝日新聞デジタル
小泉進次郎環境相は24日の参院予算委員会で、同性婚について「賛成する」と語った。政府は「同性婚を認めるべきか否かは、我が国の家族の在り方の根幹に関わる問題で極めて慎重な検討を要する」との立場をとって…

 24日の参院予算委員会で、(中略)同性愛者であることを公表している立憲民主党の石川大我氏が「小泉大臣は育児休暇を取得するなど先進的だ。(子どもの)性的指向が同性だった場合、どう思うか」と質問した。小泉氏は「打ち明けやすい親でありたいし、そういう社会を実現するために政治家として全力を尽くしたい」と答えた。(朝日新聞より)

いつも“台本通り”と揶揄される小泉氏ですが、なるほど今回も上手に答えました。先日こちらの記事「ぼくにとってのカミングアウト」で、カミングアウトには2段階、①自分自身へのカミングアウト、②他者へのカミングアウトがあることをお話しました。親子は最も身近な親族ですが、カミングアウトという点においては②の他者へのカミングアウトにあたります。自分で自分のアイデンティティを受け入れるのに時間がかかるように、当然カミングとされる側の親にも相応の時間が必要です。

僕がこうやって自分の経験談を書き記して配信しているのには、次世代のLGBTQの子どもたちによって、より生きやすい、自己肯定感が醸成されやすい社会に近づけていくための啓蒙活動としての意味合いがあります。僕も30代に突入し、兄弟や友人がちょうど子育て世代に入りました。少なくとも、僕のことを知ってくれている人たちには、僕がゲイとして経験してきたことそれでも楽しく人生を歩めることを実例をもって理解してもらえていると思います。そうしたら彼らの子どもたちが、LGBTQとしての悩みを抱えているとわかったときにも、既にある程度の知識がありますから、キャッチアップまでの時間を大幅に短縮できると思います。小泉氏の言う「打ち明けやすい親」というのは、そのような知識と理解がある人のことを指しているのだと僕なりに解釈しました。

同性婚には賛成だ。

石川氏は「そのためには同性婚が必要ではないか」と質問。野党が提出した同性婚を認める民法改正案を踏まえ、小泉氏は「法案を詳細に把握していないので賛否は明らかにできないが、一般論として同性婚には賛成だ」と述べた。(上記、朝日新聞より)

政府(与党自民党)は、「同性婚を認めるべきか否かは、我が国の家族の在り方の根幹に関わる問題で極めて慎重な検討を要する」との従来どおりの答弁を呪文のように唱え続けて、検討する態度すら見せていません。そんな中で、現役閣僚が明確に、同性婚に賛成の立場を明確に示すのは異例と言えそうです。現役閣僚の中では、他にも河野太郎行政改革担当相が外務相時代に同性婚指示を表明しています。

既に野党連名から同性婚法案は提出されており、先日札幌地裁の違憲判決もありました。判決を正しく理解せずに(もしくは悪意を持って)、憲法改正が必要だと主張している方がいますが、憲法改正の必要はなく、民法を改正するだけで十分です。法案は既にありますから、今すぐにでも審議できます。同性婚については最新の朝日新聞の調査で賛同率が65%に達しています。推進することにデメリットが無い状況と言えるでしょう。次世代の政界に影響力をもつ小泉氏には、ポエムをポエムで終わらせず、次の一手を期待したいところです。

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